堺市税事務所に喝!
先日、相続税の申告代理の依頼を受けたときの話。
相続財産を確定させるために財産目録を作成する。そのため相続人に資料を用意してもらうことになった。不動産の相続財産の調査のため登記簿謄本のほかに、固定資産税の資料である名寄帳を取得することにした。
この相続が相次相続だったことまた未登記物件があったため、今回の前の前の相続の際の遺産分割協議時に合意したこと以降の合意事項が名寄帳に反映されていない物件が存在することはあらかじめわかっていた。本来、この未登記物件は数次の相続を経て単有になっていたが、堺市の資料では6人の共有物件として認識されていた。
名寄帳の記載が間違っているからと言って所有権に、即影響するわけではないが、気持ちが悪いことまた間違いは間違いであることから、当該未登記物件の所有者は、名寄帳の訂正を希望した。そこで、まず、堺市に電話をかけて名寄帳の記載を訂正するためにはどういう資料が必要かを確認した。
その際、堺市の固定資産税の担当者は、なぜか、今回の相続に司法書士は関与していないのかと尋ねた。私には質問の趣旨が腑におちなかったが、今回の相続は信用金庫の紹介で私と司法書士が委任されていること、及び、私が遺産分割協議書の作成及び相続税の申告代理を担当し、司法書士が不動産の登記を担当することを説明した。
結局、必要書類は銀行や法務局、陸運局などと同様、数次の相続の際の遺産分割協議書、戸籍謄本(または法定相続情報)および印鑑証明書ということだった。
そこで名寄帳の名義を変更するため必要書類を持って、相続人とともに堺市の固定資産税の係を訪問した。そして窓口で3人の役人に対して説明した。先日の電話のことは連絡がない様子だったので、最初から説明した。すると3人の役人では決済ができないようで、さらにもう1人の役人が対応することになった。
そして、その役人にまた一から説明。するとなぜか、また、今回の相続には司法書士が関与しないのかを尋ねてきた。
私は同じ案件で何回も説明させられたことまた、司法書士が関与しているかどうかは、名寄帳の名義変更とは直接関係がないことから怒りがこみ上げてきて、イライラしてしまった。
まず、司法書士が関与しているかどうかは名寄帳の名義変更とは直接関係がないこと、また、司法書士が相続人の代理人として堺市に出向いて、名寄帳の名義変更の手続きをすることは税理士法に触れることを述べた。だから司法書士が関与はしているが、そのことは今回の名寄帳の名義変更とは関係のないことを述べた。
するとそのあとから加わった役人は、司法書士さんが加わっていれば法定相続情報が作成されていて戸籍謄本を確認する必要がない旨のことをもごもごと述べた。
意味不明である。まず、司法書士だけが法定相続情報の作成をできるわけではない。税理士でも、行政書士でもまたほかの何とか士でもできる。次にたとえ法定相続情報がなくとも戸籍謄本だけでも、固定資産税の係であれば、検討するのが職務のはずである。その旨、抗議した。
すると、その役人は、先生とは違って私たちは専門家ではないのでという、またしても意味不明な言葉を発した。
堺市の固定資産税の係の役人が、名寄帳の名義変更に関することの専門家でなければ、だれが専門家なのだ。あなたたちは専門家中の専門家でなければならない。いや、少なくとも市民はみな、そう思っているはずだ。あほらしくて抗議しなかった。
やっと、持参した資料の検討に入った。
資料は全部揃っていたので、当然、名寄帳は訂正された。
こんな対応で良いのか?永藤英機市長、固定資産税係のこの役人の市民に対する対応は適切なものと考えているのか?三国ヶ丘に新庁舎ができて以来、市税事務所の対応には残念なことが多い。
あとから考えるに、私に司法書士が関与しないのかと尋ねた役人の考えは、司法書士が相続に関与していれば相続人に未登記物件の登記を勧める、そうすれば、相続人が登記するかもしれない、そうすれば自分はややこしい資料をチェックしなくても、名寄帳は改められる、なんで俺が今そんな資料のチェックをしなければいけないのかということだったのだろう。
否、それがあなたの仕事だ。というか市民が名寄帳を正そうと資料を提供しているのだから感謝こそすれ、不満を持つのは、見当違いも甚だしい。
ああ~すっきりした。