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営業車の買替時の注意点(個人事業主)

値引きしてもらうよりお得な方法

 個人事業主例えば税理士の事業用100%の車両は減価償却を通じて全額、経費に算入される。

 

 その車両の耐用年数(乗用車の場合6年)が経過して買替となった場合、気を付ければお得になるかもの情報がある。

 

 それは新車を値引きしてもらうのであれば、下取金額を高くしてもらった方がお得になる場合が多いということである。

 

 例えば350万円の車両を6年乗ると簿価は1円となる。この車両を50万円で下取りしてくれるという。その代わり400万円新車を30万円値引きして370万円で買えという。

 

 このときの買替をした年の所得は、譲渡所得が{(50万円‐1円)‐50万円}1/2=0になるが、新車の取得価額は370万円になり、以後6年間を通じて経費処理できる金額は370万円になる。

 

 一方、車屋さんと交渉して下取価額を70万円にしてもらう代わり値引きを10万円にしてもらうと、買替年度の譲渡所得は{(70万円‐1円)‐50万円}1/2=約10万円になるが、新車の取得価額は390万円になり、以後6年を通じて経費処理できる金額は390万円になる。

 

 つまり、買替年度では10万円所得が増えるが、以後6年間で経費にできる金額は20万円増えるというわけだ。

 

 税率にもよるが、もし、以後6年間の所得があまり変化ないならば、値引きを多くしてもらうより下取価額を高くしてもらった方がお得というわけだ。