学校法人には、宗教法人を母体とする法人が割とたくさんある。そういう法人はその宗教の考え方を前提としている場合がほとんどである。

　そこで、学校法人が宗教法人に祈祷料、冥加料あるいは寄付金として支出する場合が考えられる。

　経常費補助金を受給している場合、経常費補助金の目的は経常的経費を補助するものであるので、経常的経費に宗教法人に対する寄付金が含まれるかが問題となる。

　一方、法的には政治資金規正法を除いて明文の規制はない。政治資金規正法２２条の３は国からの補助金の交付決定を受けた法人は１年間、政治活動に関する寄付をすることを禁止している。

　実務上、大阪府に確かめてみると、あまりに多額の場合は経常費補助金の減額を検討する余地がある旨の回答を得た。

　あまりに多額な寄付を学校法人が宗教法人に対してすることは所轄庁としては好ましくないという見解のようである。

　過大寄付金の判断基準についても示していただければ、実務家としては助かる。