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前回の相続で失敗したが、今回の相続では一泡食わせようとたくらんだが、既に登記名義を変更されていて、またもや一泡食わせられた事例

既に生前に処分済だ。

 この事例も兄弟は仲良くしないといけないと思う事例だ。

 

 まず、第1次相続の時、被相続人は父、相続人は母と息子3人というごくありふれた相続だった。遺言があり、執行人は信託銀行。(信託銀行の遺言執行の仕事がいかに金儲け主義かということは別の機会に譲る。)。相続財産は不動産が5件と預金。遺言の内容は不動産のうち2件は母に、残り3件の不動産は兄弟各一軒ずつ、預金は3男坊に相続させるという内容。

 

 相続分としては母:長男:次男:三男=6:1:1:4という不平等な形。しかし、長男、次男も遺留分を侵害されていないことを知るとあきらめざるを得なかった。

 

 もっとも、納得するまでには数件の弁護士事務所をめぐり説得され、相続についていろいろと知識を入れ、かつ、うんひゃく万円の報酬を支払った挙句ではあったが…。また、兄弟の仲は長男と次男がタッグを組み、母の世話をする三男を仲間外れにしていたが…。

 

 そして、今回、母が亡くなり長男と次男は、遺産分割協議の機会を四十九日の前に窺っていた。

 

 

 

 

 しかし、母には遺産がなかった。なぜか?

 

 

 

 

 それは、生前に三男が母から不動産を買い取り、母はそのお金で生活したから。

 

 

 なので、結局、遺産分割協議は行われず、母の相続はもめることもなく、終わった。

 

 そして、ついに長男と次男は仲たがいし、次男は三男に詫びを入れたが、三男は許さなかった。

 

 

 三男にとっても計算ずくではあったが、寂しい勝利だった。