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行政書士はなぜ後見人に選任されにくいか?

令和4年度成年後見人の統計によると司法書士が約30%、弁護士が約20%、社会福祉士が約15%、親族が約20%でこれだけで85%を占める。行政書士は4.5%だ。行政書士と司法書士を比較すると圧倒的に行政書士が少ないように見えるが…。なぜか?

 

私も1度法定後見を引き受けたことがある。それは遺産分割協議書を作成するために引き受けたものだった。相続人の1人が認知症だった。相続人間の利害が相反するので、税務上の問題もあって、後見人を引き受けた。

 

そのときの経験から考えると、私が後見人を引き受けた後で、裁判所に出す申請書に後見人予定者として私を記入した。

 

勿論、書類の作成は司法書士に依頼した。

 

ということは裁判所に申請書を出す段階である程度後見人になる予定の人がいるということだ。不適切な人選でない限り予定者が選任されるのだろう。

 

裁判所としても事情に詳しい大丈夫そうな人がいれば、その人を選任するということだろう。

 

ということは、成年後見人を業務として請け負いたいという行政書士さんは、裁判所に出す申請書類に後見人の予定者として記入してもらわなければいけない。

 

ということは、行政書士さんが被後見人あるいは被後見人の家族から頼まれなければいけないということだ。

 

司法書士さんの場合、裁判所に提出する申請書を代理で作成する立場にあるので、予定者になることが比較的多いであろうことは想像に難くない。

 

行政書士さんの中には、行政書士が差別されているように思っている方もいるように見受けられるが、単に申請書の予定者に記入されることが少ないのが原因ではないかと想像する。